はじめて訪問入浴にチャレンジする人へ
はじめて訪問入浴にチャレンジする看護師に向けて、スムーズに仕事をすすめるコツを紹介していきます。どれも社会人として当然のことばかりですが、大切なことなので忘れないようにしてください。
その1:挨拶は明るく元気に
訪問入浴は介護スタッフと看護師がチームを組んで行いますが、たとえその日一日だけのチームであっても、スムーズに仕事をすすめるためには人間関係を円滑にすることが大切です。円滑な人間関係を築くために、一番はじめの挨拶は明るく元気に、気持ちの良い挨拶を心がけましょう。もちろん、これはチーム内に限ったことだけではありません。お年寄りの自宅を訪問するときも同じです。玄関に入るときやお年寄りと顔を合わせるときは相手が聞き取りやすいように分かりやすく親しみのある挨拶をしましょう。
その2:貴重品は持ち歩く
訪問する日程が大体決められており定期的になっているため、「同じ曜日」「同じ時間」「決められた場所」に車を停車していると思います。いつも同じ時間に同じ場所に停めている車は車両荒らしの対象になりやすいので、貴重品はナースバックなどに入れて車に置いたままにせず必ず持ち歩くなどして注意しましょう。
その3:乗り物酔い防止
簡易型浴槽や水回りポンプ、ナースバックなど荷物が多い訪問入浴はバンタイプの車で移動することがほとんどです。荷物が多い分、車内が揺れやすくなっているので乗り物に酔いやすい人は事前に酔い止めを飲んだり、信号待ちのときにカルテを見たり記録したりするなどの工夫が必要です。
その4:靴下は汚れが目立たないものを
一日に5軒~8軒のお宅を回るので、汚れが目立たない黒やグレーの靴下を選びましょう。たまにキャラクターものの靴下をはいている人もいますが、訪問入浴はサービス業でもあるのでTPOに沿ったふさわしい靴下を選ぶようにしましょう。
ナースバックに入っているもの
訪問入浴に行くときに看護師が必ず持っているのがナースバックです。ナースバックの中には、血圧計やパルスオキシメーター、時計や爪切り、聴診器や体温計、滅菌ガーゼやアルコール綿、脱脂綿やフィルム材、絆創膏などいろいろ入っています。それ以外にも訪問するお年寄りのカルテなどたくさんの荷物を持つことになるので、上手く持てずに筋肉痛になってしまうことがあります。
また、病院では加圧すれば自動的に数値が出る「デジタル血圧計」を使っていますが、訪問入浴はアネロイド血圧計や水銀血圧計などの「アナログ血圧計」が主流です。デジタル血圧計を多く使っているとアナログ血圧計の使い方が分からなくなってしまい、余計な時間がかかったり介護スタッフに注意されたり、と支障をきたす可能性もあるので、使い方に自信がない場合は事前に練習しておくことをおすすめします。